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「食」を軸に復興応援!天使大学栄養学科2年 加茂さん・大竹さん・大城さん・湯浅さんのお話

11月13日に開催された、(株)北海道アルバイト情報社主催、
「震災 語り部の会」に来てくれた天使大学の学生さん。
会の終了後も、今年の「語り部」冨山さんと熱心に話をする姿が印象的でした。
聞けば、彼女達もまた東北支援の活動をしているとの事。
私たちと同じく、東北を見つめる彼女達の活動についてお話を聞きました。

◆身近な人達から被災地の状況を聞く事で、「テレビの向こうの出来事」が、「身近な事」に。
震災があった2011年、彼女達はまだ中学生。
当時、刻々とテレビに映し出される被害の状況を不安な思いで見つめていた彼女達が、
東日本大震災について改めて意識するようになったのは、大学に入学してから。
天使大学では、大学が学生達の様々なボランティア活動を後押ししてくれる環境もあり、
サークルの先輩から、クラスメートから、あちこちで東北での活動について
耳にする機会や、復興応援活動に参加する機会がありました。
被災した建物、ねじ曲がったレール、仮設住宅の様子、
津波が襲ってきた時の様子や出逢った人達のこと・・・
先輩や同級生が、実際に現地で見て、聞いて、感じた事を知るにつれて、
「私も現地に行って、自分の目で現実を見たい」そう思うようになったと言います。

加茂さんは2015年9月に、大城さんは2016年の2月、大竹さんは2016年の8月に
初めて東北を訪れました。
「車の移動中に、津波でボロボロになった家があったんです。
そこに『海なんてキライだ。バカヤロー!』ってスプレーで書かれた殴り書きの文字。
それを目にした時の衝撃は忘れらなくて・・・」
当時を思い出し、ぐっと言葉を詰まらせた加茂さん。
大城さんと大竹さんは「被災した釜石市役所や石巻の大川小学校を実際に見て、
「津波の勢いと恐ろしさをリアルに感じて鳥肌がたちました。復興はまだまだ進んで
いないんだなって、自分の目で見て初めて理解しました」と写真を見ながら話してくれました。

それぞれが、自分の目でみた「現実」。被災地起こった出来事を肌で感じた事で、
自分達に出来る事を模索しながら、復興応援にたずさわって行きたいという思いや、
自分が見てきた事、聞いた事を、多くの人に伝えていかなければ、という気持ちが強くなったそうです。

◆「天使大学の学生」ならではの活動で、みんなを笑顔に。
東北でははどんな活動をしているの?と尋ねると、
さすが、天使大学 栄養学科の学生さん。現地では栄養学科で学んだことを
フルに活かし「食」に絡めた活動を中心に行っています。
中でも、おお〜さすが!と驚いたのは、現地のお母さんが作る郷土料理である
「ひっつみ汁」のレシピ化と栄養分析。
「郷土料理ってその多くは、なんとなく家庭家庭で味が伝承されていて、お母さん達も感覚で
作っているんですよね。でも、その郷土料理を後世に残せたらなって。」
そこで彼女達は、ひっつみ汁を作っているお母さんのそばにはりついて
一つ一つの工程、調味料の分量を記録していったんだそう。
「何回も、ちょっとまって〜!って、笑。お母さんの手を止めながらの作業でした」
どんな具材、どんな調味料が何グラム入っているのか、カロリーや塩分、
ビタミンなど栄養効果を調べ、レシピと栄養分析表を作り上げました。

その他にも北海道名物スープカレーを作ったり、
北海道の郷土料理、いももちを作ってふるまったり、
バレンタインが近い時期の訪問では、子どもと一緒にパンケーキを焼いてデコレーションしたり。
子ども達が目をキラキラさせながら、作っているのが印象的でした。
「食べ物って、みんなが笑顔になれるんですよね。その笑顔を見られるのがとても嬉しいんです。」

◆被災地のことをもっとたくさんの人に伝えたい。
東北での活動中、数多くの出逢いがありました。
仮設のお母さん達や子ども達。現地で活動をする看護師さん、
自分の故郷を、元気にしたいと頑張る女子高生。お世話になった旅館の女将さん。
出逢った人達と交わした会話に、自らも元気づけられたり勇気づけられたりしたこともあったそう。

「同じ人生なら、落ち込んでいても仕方ないよ」
「起きてしまった事は仕方ない。それをどう活かすのかが大事だよね」
「自分が今、出来る事を精一杯やるだけ。それが、10の内、1つでもいい。その1つを精一杯やる事が大事」
本来なら、辛くてくじけてしまいそうな心を、自ら鼓舞するような言葉の数々。
その言葉は、彼女達の心に深く響いています。

「だから、たくさんの人達に知ってもらいたいんです。
後輩達に、引き継ぎ、繋いで、去年より今年、今年より来年とより深みのある支援をしていけたらって。多くの人を巻き込みながら、やっていきたいですね。」
天使大学にはその想いに共感する学生達が大勢います。
クラスや学年、サークルの枠を超えて想いに共感した学生が集まる、それが天使大学の校風なのです。

既に、春にむけ訪問計画も進んでいます。
湯浅さんは、冒頭にもある(株)北海道アルバイト情報社主催「震災語り部の会」で知り合いになった、語り部 冨山勝敏さんと連絡をとりながら、2017年春の陸前高田訪問を調整中との事。
「自分に何ができるかな・・。」初めての東北訪問を今から心待ちにしています。
また、この活動を伝えていこうと、メンバーが企画・制作した新聞
「天使大学A-medi 震災復興新聞〜私たちにできること〜」の第1号が完成したばかり。
この新聞を手にした新入学生が、仲間に加わる春もそう遠くはなさそうです。

お話を聞いた皆さん
天使大学 栄養学科2年次 

大竹春香さん 
2016年8月岩手県釜石市訪問
2016年10月宮城県石巻市訪問

加茂静香さん
2015年9月岩手県釜石市訪問 
2016年10月宮城県石巻市訪問

湯浅那月さん
2017年春に陸前高田市訪問予定

大城愛梨さん
2016年2月岩手県釜石市訪問
2016年10月宮城県石巻市訪問

(2015年入学)

先輩から後輩へ。支援のバトンはこれからも引き継がれていきます。
先輩から後輩へ。支援のバトンはこれからも引き継がれていきます。
  • 取材時は、たくさんの資料を持って集まってくれました。
    取材時は、たくさんの資料を持って集まってくれました。
  • 東北の郷土料理「ひっつみ汁」づくり。一つ一つ記録しながらレシピを作っていきます。
    東北の郷土料理「ひっつみ汁」づくり。一つ一つ記録しながらレシピを作っていきます。
  • 子どもたちが笑顔になれるように・・・・。お姉さんも一生懸命遊びます。
    子どもたちが笑顔になれるように・・・・。お姉さんも一生懸命遊びます。
  • 震災復興新聞の打合せ中。大学職員 堀切さんのバックアップが心強い。
    震災復興新聞の打合せ中。大学職員 堀切さんのバックアップが心強い。